完全犯罪をすることは可能か。
これが私の今の研究テーマである。
またこのテーマは、長い学者人生を送るうちに浮かび上がってきた最大の難関でもあった。
しかし今日、私は完全犯罪をする方法をついに導き出したのだ。
しかも殺人で完全犯罪を達成する方法を。
どんな完全犯罪でも、証拠は見つからないだけで確実に存在しているが、
私の考え出した方法では証拠というものは塵一つ残さない。
試してみたい……。
学者魂が、検証しなければと囁いた。
どうしても……試してみたい。
私は自分を抑え切れなくなった。
そして、私は準備に取り掛かってしまった。
まず、第一段階として最適なターゲットを決めなければいけない。
私は失踪している人間を探した。その方法はいたって単純。
失踪中の人間の捜査等と偽って、街で手当たり次第に声をかけるのだ。
もちろん失踪中の人間を見つけるのは至難の技だし、もし、声をかけた人間がそれであっても、自分から言うはずがない。
しかし、失踪中の人間の捜査中です、と口に出すと、該当する人間は隠そうとしても隠しきれない微細な身体反応を見せるのだ。
私は人間の身体反応、癖等は専門に研究したこともあった。
見逃しはしない。
そして反応を示した人間には、連絡先を上手く聞き出しておく。
これを繰り返し、100人程の人間の連絡先を控えたリストを作っておく。
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